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これまで高値が続いていたPCパーツですが、ようやく価格が落ちついてきました。
これを機にBTOパソコンよりも安くコスパ良く、自分でPCを組んでみたいと考えた人向けに、パソコンのパーツ選びの基本的な知識を踏まえながら、それぞれの予算別にパーツを選択する記事を書いてみようと思います。
なお、ややこしくなるため、OS代は考慮外とさせていただきます。
ゲーミングPCを自作する上で優先すべきこと
これまでゲーミングPCを組んだことがない人向けに、最初に各パーツをざっくり説明していきたいと思います。
パーツ優先順位
優先度 | パーツ | 理由 | 予算配分目安 |
---|---|---|---|
最優先 | GPU(グラフィックボード) | ゲーム性能への影響が最大 | 全体の40-50% |
高 | CPU | フレームレート上限を決定 | 全体の20-25% |
中 | CPUクーラー | CPUに合わせる | |
中 | メモリ(RAM) | GPU・CPUを優先 | |
中 | マザーボード | GPU・CPUを優先 | |
中 | 電源(PSU) | GPU・CPUを優先 | |
中 | ストレージ | GPU・CPUを優先 | |
中 | ケース・クーラー | GPU・CPUを優先 |
とにかくGPU(グラフィックボード)が大事で、そのGPUのパフォーマンスに対してボトルネックにならないCPUを選び、残りのパーツも、GPUとCPUのパフォーマンスを下げないように選んでいけばOKです。
逆にいうと、どこかのパーツが物足りない性能だと快適感がガクッと落ちてしまうので注意が必要です。
まず、GPU(グラフィックボード)を決めよう
グラフィックボードは、画面に映像を表示するための専用部品です。
CPU(中央処理装置)が「頭脳」なら、GPUは「画像処理専門の職人」のような存在です。
CPUとGPUの違い
項目 | CPU | GPU |
---|---|---|
得意分野 | 複雑な計算・判断 | 単純な計算を大量並列処理 |
コア数 | 4-16個 | 数百~数千個 |
ゲームでの役割 | ゲームロジック処理 | 画像・映像の描画 |
なぜGPUが最重要なのか?
- ゲーム画面の美しさ(画質)を決定
- フレームレート(滑らかさ)を左右
- 解像度(4K、1440p等)の上限を決める
- レイトレーシング等の高級機能を担当
主要メーカー
メーカーは2強です。
一般人が手にする価格帯のゲーム用のGPUにおいては、どちらのメーカーが優れているということはなく、商品と価格を詳細にみてコスパを判断する必要があります。
メーカー | 特徴 | 主力製品 |
---|---|---|
NVIDIA | 高価格・知名度高 | RTX3000 ~ 5000台 |
AMD | 知名度低 | RX 7000、 RX9000台 |
一応、IntelもGPUを発売していて、いい感じの商品に見えなくもないですが、まだデータ・情報が不足のため外します。
重要な点
GPUには、VRAMがあります。
VRAM とは、GPU専用のメモリ(作業台) ゲームの画像データを一時的に保存する場所です。
モンハンワイルズでも明らかになったように、今後発売されるゲームでは、このVRAMが不足していると微妙なパフォーマンスになってしまう可能性が出てきます。
昨年までは8GBあれば十分で、標準的な数値でしたが、2025年版としてそれ以上のVRAMを積んだGPUをベースに組んでいきたいと思います。
GPUを活かせるCPUを選ぼう
実はゲームにおいてCPUはそこそこ良ければ問題ないパーツだったりします。
そして、コア数よりも単体の性能の方がゲームにおいては重要です。
また、配信や録画などはOBSを使うと、GPU負荷か、CPU負荷かを設定で選ぶことができ、画像の処理はGPUが得意ですから大抵の場合GPU負荷の方が良いです。
なので、CPUに関してはゲームというよりは快適にパソコンライフが行えるか、ブログ書いたり、ネットサーフィン、ユーチューブ見たり、もしくは「クリエイティブな作業を目的とするならある程度高価なもの」という風に、ゲーム以外のところで考えてもらうとどれくらいのものが必要なのかがわかると思います。
絶対に避けるべき失敗
- 電源が足りない
- GPUとCPUの過度なアンバランス
- メモリ8G以下
- ストレージをHDD
電源が足りない
電源は総電力の約2倍ほどのものを用意すると良いと言われています。
GPUとCPUの過度なアンバランス
散々CPUはそこそこで良いと言ってきましたが、流石に限度があります。
メモリ8G以下
処理が遅くてイラつくことになるので、ケチらずに16GBの2枚で32GBまたは32GBの2枚で64GBにしましょう。
ストレージをHDD
ダウンロード速度やゲームの読み込み、PCの起動など様々なところに影響が出ます。SSDは、M.2 NVMeのものにしましょう。
節約ポイント
GPUに予算の約半分を投じ、CPUとのバランスを取る。
電源とメモリは妥協しない。
予算10万円でゲーミングPCを自作する
パーツ | 商品名 | ざっと理由 | 目安の価格 | 価格 |
---|---|---|---|---|
GPU(グラフィックボード) | Geforce RTX3060 12GB | 画質設定を落とせば、最新ゲームでも動く | 約40,000 | Amazon |
CPU | Intel Core i5 14400F | ゲーム用途であれば十分である | 約23,000 | Amazon |
CPUクーラー | 虎徹 MARK3 | CPUの付属クーラーとは雲泥の差 | 約3,000 | Amazon |
メモリ(RAM) | Crucial PRO 16GBX2枚 DDR4-3200 | メモリは2枚で組むのが無難 | 約8,000 | Amazon |
マザーボード | MSI B760M GAMING PLUS WIFI DDR4 | Intelの14世代に対応、メモリのDDR4に合わせる | 約12,000 | Amazon |
電源(PSU) | Thermaltake Smart Pro 600W 80+ | 600Wあれば十分 | 約6,000 | Amazon |
ストレージ | KIOXIA SSD 1TB NVMe M.2 | 最近のゲームは容量食うので1TBは欲しい | 約10,000 | Amazon |
ケース | Thermaltake Versa H17 ミニタワー | コスパ、無難、広く使えるので拡張性 | 約4,000 | Amazon |
パーツ合計、約280Wの消費電力です。
目安の価格を足したら106,000円でした。ごめんなさい。
ストレスなく普通用途(ネットサーフィン)、ゲームできるPCと考えるとこれくらいあると余計なストレスがなくて良いと思います。
普通の負荷のゲームであれば、配信+Vtube Studio+ゲームくらいはできます。
もし本当に10万で収めたいと考えている場合は、
- マザーボードをWifi無しで、他のB760Mのものにする。
- SSDを500GBにする。
とすれば10万円以下に抑えられると思います。
でもなー、今時、1TB無かったりWifi無かったりするのはキツイと思うけどなぁ〜。
予算15万円でゲーミングPCを自作する
AMDから超コスパのグラボが出たのでそれをベースにします。
予算、範囲内で何を増やすかと考えた時にメモリかなって感じです。
用途によってはストレージ容量を増やすか、ストレージの速度を速くするのが良いかもしれません。
パーツ | 商品名 | ざっと理由 | 目安の価格 | 価格 |
---|---|---|---|---|
GPU(グラフィックボード) | ASUS AMD Radeon RX 9060 XT 16GB | 最近発売されたコスパ最高のモデル | 約68,000 | Amazon |
CPU | Intel Core i5 14400F | ゲーム用途であれば十分である | 約23,000 | Amazon |
CPUクーラー | 虎徹 MARK3 | CPUの付属クーラーとは雲泥の差 | 約3,000 | Amazon |
メモリ(RAM) | Crucial PRO 32GBX2枚 DDR4-3200 | メモリは2枚で組むのが無難 | 約20,000 | Amazon |
マザーボード | TUF GAMING B760M-PLUS WIFI D4 | ヒートシンク、PCIe5 | 約17,000 | Amazon |
電源(PSU) | Thermaltake Smart Pro 600W 80+ | 600Wあれば十分 | 約6,000 | Amazon |
ストレージ | KIOXIA SSD 1TB NVMe M.2 | 最近のゲームは容量食うので1TBは欲しい | 約10,000 | Amazon |
ケース | Thermaltake Versa H17 ミニタワー | コスパ、無難、広く使えるので拡張性 | 約4,000 | Amazon |
パーツ合計、電力280Wの消費電力。
目安の価格を足したら、151,000円ぴったり!(ぴったり?)
メモリを64GBにしたので、そこを32GBに戻してもらえれば予算15万以下になると思います。
予算20万円でゲーミングPCを自作する
さらに高画質、高FPSでゲームが楽しめる構成です。
パーツ | 商品名 | ざっと理由 | 目安の価格 | 価格 |
---|---|---|---|---|
GPU(グラフィックボード) | Geforce RTX5070 12GB | 予算内だとこれが良い。GPU高すぎる。 | 約95,000 | Amazon |
CPU | Intel Core i7 14700F | GPUに合わせるとこれくらい欲しくなる | 約51,000 | Amazon |
CPUクーラー | 虎徹 MARK3 | 実はこれで足りるが、心配ならサイズの上位モデルにしよう | 約3,000 | Amazon |
メモリ(RAM) | Crucial PRO 16GBX2枚 DDR4-3200 | メモリは2枚で組むのが無難 | 約8,000 | Amazon |
マザーボード | TUF GAMING B760M-PLUS WIFI D4 | Intelの14世代に対応、ヒートシンク | 約17,000 | Amazon |
電源(PSU) | Corsair RM750e 750W 80PLUS Gold認証 | 拡張性と十分な電力 | 約19,000 | Amazon |
ストレージ | KIOXIA SSD 1TB NVMe M.2 | 最近のゲームは容量食うので1TBは欲しい | 約10,000 | Amazon |
ケース | Thermaltake Versa H17 ミニタワー | コスパ、無難、広く使えるので拡張性 | 約4,000 | Amazon |
合計電力約360W。
目安の価格を足したら207,000円でした。ごめんなさい。
セールなどを利用すれば20万以下で買えると思うのと、今後GPUは値下がっていくと思います(今はさすがに高すぎる)
各パーツについて
まず、どのパソコンでも、PCゲームは可能です。
RTX3060や4060やRX9060XTをベースに組めばプロゲーマーになりたいとかじゃない限り十分にゲームを楽しむことはできます。
予算10万円でもフルHDで設定を落とせばモンハンワイルズもできるでしょう。
迷っているなら予算15万の構成を推します。
GPUはRX9060XT推し
RX9060XTのコスパが今一番良いからです。
このGPUで調べてもらうと分かるのですが、ライバル機種が遥かに値段が高いRTX5060Tiだったりするんです。
(8GB版があるので注意。比較は16GBと。)
最安値モデルの5060Tiと比較しても1万。その他だと3万は変わってきます。
ベンチマーク比較してくれているYoutuberがたくさんいるので、それを見れば「まぁ同じくらいかな?」って感じでしょう。
RTX5060Tiの方が優れているには優れていそうですけど、ゲーム体験に差があるかな?というのは難しい判断です。
それならセールで10万を切るRTX9070を買った方が良いだろ、というのが20万の構成になります。
CPUは14100Fじゃないの?
実はゲーム性能で比較すれば14100Fでも行けるんじゃないかという説があります。
ただ、これはCPUが発売された当初の価格帯の話でした。
Corei3 14100Fでも行けるっちゃいけます。
Corei5-14400Fは当初35,000もしており、現在、40%近く価格が下がってきています。
実際に使うと14100Fだとゲームのロビーで固まったり、PCの起動したてだと体験が悪くなったりします。
そういった理由で、自分は14400Fを推します。
メモリはDDR5じゃなくていいの?
DDR5とDDR4は当然DDR5の方が良いですが、コスパを考えるとまだまだDDR4が現役だと思います。
こちらの方の記事がとても詳しく書いてくれており、遅延時間がDDR4の方が少なく、結果としてパフォーマンスはあんまり変わらない。というのが結論となります。興味があったら読んでみてください。
https://gamepc-base.jp/ddr5-ddr4
CPUクーラーは十分なの?
14400Fでは十分です。
14700Fでも十分だと思いますが、いざとなったら最大電力を下げるなどBIOSの設定で対応できると思いますし、最大電力を下げても「超絶パフォーマンスが下がる」ということはないです。
そもそもベンチマークソフトをフル回転させるような負荷ってゲームであんまない。
互換性に注意が必要なもの
マザーボードとCPU
マザーボードが対応しているCPUしか載せられません。
メーカーがIntelなら互換性があるわけではなく、例えばIntelの11世代とIntelの12世代~14世代、そしてIntelのCore Ultraではマザーボードは別のものじゃないとのせられません。
AMDのRyzenも5000シリーズと7000~9000だと違います。
マザーボードとメモリ
主にDDR4とDDR5が今の主流だと思いますが、マザーボードに合ったメモリを買わないとダメです。そもそも刺せません。
マザーボードとGPU
現在、接続のほとんどはPCI Expressです。PCIeと書かれたりします。
高性能の新しいGPUは、PCIe5と書かれたりします。
PCIeの規格の例えば4や5は互換性があり、5のGPUを4のマザーボードに付けても動きますが、パフォーマンスは若干下がるようです。若干なので気にしない人もいます。
電源とマザーボード・GPUなど
電源は、パーツの消費電力の2倍のものを用意しましょう。
電源から出るケーブルのピン(大抵、大丈夫です)の数を確認しましょう。
GPUには補助電源というのを付けるのですが、場合によっては16ピン必要なのに、12ピンしかないということがあり得ます。
大抵の場合、ちゃんと2倍のものを買っていると大丈夫ですが、確認しておく方が良いです。
ケースとGPUやマザーボード
物理的に入らないのでケースは、パーツの大きさにあったものを選ばないといけません。
マザーボードは大きさの規格が主に3つあって、それに対応したケースを買いましょう。
また、GPUは大きく、大抵、大きさが書かれているので、ケースの大きさに合うか確認して選びましょう。
まとめ
2025年、PCをコスパ重視で10万円台で作りたいのであれば、RX9060XTをベースに作ろう!!!